Column

宇宙は一日にして成らず

経済誌「Forbes JAPAN」の2018年1月号に、日本の宇宙ベンチャー事業者であれば快哉を挙げたくなる記事が掲載されていました。

スペースデブリ処理の事業化を目指すアストロスケールのCEO岡田光信氏が「日本の起業家ランキング2018」で堂々の第3位にランクインしたのです。

それだけでなく、アクセルスペースのCEO中村友哉氏が特別賞「カッティング・エッジ賞」の第1位に、インフォステラの倉原直美氏が「スタートアップ有望株 厳選50社」にランクインしています。

宇宙事業の存在感は徐々に強くなっていることは、AIやシェアリングエコノミーの各企業に混じってこのような評価を得ていることからも明らかです。

宇宙事業における挑戦者精神を持った企業が活躍し、憧れやロマンだけでなく現実的な事業化を目指す企業が続々と参入する世界が実現すればと願っています。

こうした挑戦の積み重ねが、日本独自の宇宙事業経済の礎になることは間違いありません。

一方、現在の民間宇宙業界を俯瞰すると「アメリカ一強」と言って過言でないでしょう。ロッキード、ボーイングといった超のつく大手企業が歴史と権威と技術力を誇り、新興起業もスペースX、ブルーオリジンはもちろん、多士済々の様相を呈しています。

ワールドカップに喩えれば、アメリカの陣容はサッカー大国ブラジルと言い表すことができます。水滸伝の梁山泊、競馬の社台グループなど、いかようにも喩えられるのですが、要は1強体制と言いたいのです。

もちろん、人は人、我は我、と割り切ることができれば問題はないのですが、この強国アメリカの宇宙産業の動向は太平洋を挟んだ日本にも影響を及ぼすことになるのです。

2016年11月に「宇宙活動法」が成立しました。これは、許可を得れば日本でロケット打上げが可能になるという法律です。

技術力・コスト競争力で優れたアメリカの宇宙事業者が、日本法人を設立したとします。例えば大型ロケット打上げ実績のあるSpace X、世界で唯一小型ロケット打上げに成功したRocket Labなどです。

遠くない将来、アメリカ宇宙企業が日本で許可を得て、日本市場に参入し、日本のモノづくり技術を買収し支配下に置くことを画策することは想像に難くありません。

このような黒船襲来を、脅威とするか、機会とするか。

戊辰戦争同様に、日本の宇宙事業経済圏の確立を促進させるスパイスとなってくれればと心より願っております。

日本、シンガポール、インド、そしてインドネシアやフィリピンなどアジア諸国で、欧米に負けない独自の宇宙経済圏の構築。

言うは易く行なうは難しの目標の実現のために、AnPrenergyは今日も世界中の宇宙事業の情報収集を行っております。

宇宙事業新規参入者の皆様のお役に立てますよう尽力いたします。
どうか、よろしくお願い致します。

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